平成26年 第8回 練馬稲門会 ニューイヤーコンサート
1月18日(土)
ご報告

早稲田大学交響楽団について
早稲田大学交響楽団は、「ワセオケ」の愛称で親しまれる早稲田大学公認オーケストラで、早稲田大学の学部生約350名が所属しています。年4〜5回の主催公演や、入学式・卒業式をはじめとする大学公式行事における演奏を主な活動としています。2013年に創立100周年を迎えた当楽団は、昨年度、楽団の歴史をたどる「早稲田大学交響楽団創立100周年記念演奏会」(全5回)を開催いたしました。
海外公演は、1978年の第5回国際青少年オーケストラ大会(通称カラヤン・コンクール)での優勝以来13回を数えます。2012年に行われた当楽団第13回海外公演「ヨーロッパツアー2012」においては、ドイツ、オーストリアの12都市を巡り、各地で好評を博しました。なかでも3月11日のベルリン公演は、2009年に続き、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のインターネット放送「デジタル・コンサートホール」にて全世界に生中継されました。また、1986年はドイチェ・グラモフォンから、2009年および2012年はユニバーサル・ミュージックから、ベルリン公演を収めたCDがそれぞれ発売されています。2013年7月には、ユニバーサル・ミュージックより、「ヨーロッパツアー2012」のベルリン公演を収めたBlu-rayディスクが発売となりました。これらの活動は、テレビや新聞、音楽雑誌などに多数取り上げられています。
世界的に有名な指揮者の故ヘルベルト・フォン・カラヤン氏には、1978年のカラヤン・コンクールにおける当楽団の優勝以来、様々な形でお力添えをいただき、1979年には大隈講堂において公開リハーサルを指揮していただきました。カラヤン氏生誕100年にあたる2008年には、カラヤン氏と当楽団の共演の地である大隈講堂での記念演奏会を開催いたしました。
共演者も多岐にわたり、2011年ll月にはシュテファン・ドール氏(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団首席ホルン奏者)とR.シュトラウス/ホルン協奏曲第1番で、2013年3月にはミクローシュ・ペレー二氏とR.シュトラウス/交響詩「ドン・キホーテ」でそれぞれ共演いたしました。また、2013年11月には、サイモン・ラトル氏(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者・芸術監督)の指揮により、ブルックナー/交響曲第7番のリハーサルをしていただきました。
これらの活動の成果に対し、早稲田大学より小野梓記念芸術賞を3度受賞しています。
[パンフレットより抜粋]



早稲田大学総長挨拶 鎌田薫
本日、第8回となる「練馬稲門会New Year's Concert 2014」が開催されますことを、心よりお祝い申し上げます。この舞台のために様々な形でご支援、ご協力をいただきました練馬稲門会の皆様に、厚く御礼申し上げます、
「ワセオケ」の愛称で親しまれている早稲田大学交響楽団は、早稲田大学の公認オーケストラとして、入学式・卒業式といった学内の公式行事においても欠かすことのできない重要な存在となっています。
現在、早稲田大学の学部生約350名から構成されており、わが国随一の学生オーケストラと高く評価されています。また、1978年の第5回国際青少年オーケストラ大会(通称カラヤン・コンクール)優勝を契機として、13回におよぶ海外演奏旅行を行っています。様々な分野でグローバルな活躍を求められる現代において、団員諸君は世界を舞台に大いに活躍して参りました。そしてこのたび、練馬稲門会のご協力を得て、地域の皆様に早稲田発・世界レベルの音楽をお届けできることは、早稲田大学としても大いに誇りにするところであります。改めまして、開催にご尽力くださいました全ての関係者の皆様に深く感謝申し上げます。
本演奏会は、早稲田大学の校友でもある寺岡清高氏を指揮者に迎えて行われます。本日まで、楽団員は観客の皆様と感動を共有するため、厳しい練習に励んで参りました。2012年度には楽団創立100周年を記念した演奏会を成功裡に終え、団員の意識調和は新たなステップへと進み、玲瓏とした響きを織り成すようになっております。ご来場の皆様におかれましては、演奏を心ゆくまでご堪能いただき、新春にふさわしい、心やすらぐひとときをお過ごしいただければ幸いです。
最後になりましたが、練馬稲門会の益々のご発展と、会員の皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げるとともに、今後とも早稲田大学に温かいご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
[パンフレットより抜粋]


練馬区長挨拶 志村豊志郎
清々しい新春を迎え、練馬稲門会ニューイヤーコンサートが、本年も盛大に開催されますことを心からお慶び申しあげます。
早稲田大学交響楽団は1913年、大正2年の創立以来、日本各地で定期演奏会を重ねてこられました。昨年は、創立100周年を記念した演奏会も行われたと伺っております。また、これまでにドイツやオーストリアなど16か国75都市において143回もの演奏を行うなど海外でも目覚ましい活躍をされております。毎年メンバーが入れ替わり、しかも音楽を専攻しない若い学生で構成されている楽団が、このように見事な実績を残されておりますことに、「ワセオケ」の一世紀の歴史と伝統の力を感じます。国内外で非常に高い評価を得ている早稲田大学交響楽団が、本年も練馬文化センターで公演されることを、71万区民を代表して歓迎いたします。
本日は、指揮者に寺岡清高氏を迎え、ベートーヴェンやヨハン・シュトラウスU世などの名曲の数々を演奏されます。輝かしい実績を残されているその実わが遺憾なく発揮され、観客の皆さまの心に響く素晴らしいコンサートとなりますことを期待しております。
また、このコンサートを主催される練馬稲門会におかれましては、発足以来、地域に根ざした活動に取り組まれ、その一環として、本公演を通じて練馬区の文化振興にご協力いただいております。さらに、本年もコンサートの収益金を、練馬区みどりを育む葉っぴい基金」へご寄付いただけることになり、心から敬意を表し、深く感謝申し上げげます。
結びにあたりまして、練馬稲門会ならびに早稲田大学交響楽団の一層のこ発展と、ご来
場の皆さまのますますのご健勝を祈念いたしまして、ご挨拶といたします。
[パンフレットより抜粋]


早稲田大学交響楽団会長挨拶 八巻和彦
第8回練馬稲門会主催の「New Year's Concert 2014」にようこそお越しくださいました。
2014年幕開けの演奏会を皆様と共に開催することができますことを、大変に嬉しく、また、ありがたく存じております。この演奏会も、今回で8回目となり、早稲田大学交響楽団にとりましても、すでに新年の恒例行事になっていると申しても過言ではありません。御招聰くださった練馬稲門会の荻野隆義会長をはじめとする先輩方に心より御礼申し上げます。
さて、早稲田大学交響楽団(ワセオケ)は、学内で唯一、早稲田大学の学部生のみで構成されるオーケストラであり、卒業式や入学式などの早稲田大学の公式な式典での奏楽を担当してきています。その伝統は長く、今年度に創立101年目を迎えています.さらに、その演奏水準の高さと規模の大きさも、ワセオケの誇りとするところてす。これまでに、ヨーロッパを中心として13回にわたる海外公演を行ってきており、毎回、行く先々で、絶賛を博してきています。
また、ワセオケの演奏活動の素晴らしさに魅了されて、毎年多くの学生が入団を希望しますが、学生本人の意欲を尊重する伝統をもつワセオケは、いっさいのオーディションをすることなく、ただ日頃の練習の現場をしっかりと見学した上で入団を決めてもらうようにしています。そして今年度の総団員数は、何と約350名となっています。早稲田大学の中で最大の部員を要する学生団体と申して過言ではありません。
本日、指揮棒を振ってくださるのは寺岡清高先生です。早稲田た学の校友でもあられる寺岡先生には長年にわたりワセオケのご指導をお願いしておりますか、昨年の「New Year's Concert 2013」でも指揮棒を振っていただきましたので、ご記憶の方も多いことと存じます。寺岡先生には、さらに3月3日(月)に開催される第194回定期演奏会においても指揮をお願いすることになっています。
本日の曲目は、今年度、ワセオケが自らの新たな世紀に歩みだすための基礎を固めるべく力を入れて練習に励んできたベートーヴェンの「レオノーレ序曲第3番」ならびに交響曲第5番「運命」に加え、新年にふさわしく明るく楽しい曲目として、ヨハン・シュトラウスU世作曲のワルツならびにポルカの数々を演奏致します。
では、本日の演奏会を心ゆくまでお楽しみください。
[パンフレットより抜粋]


指揮:寺岡清高
早稲田大学第一文学部卒業。桐朋学園大学を経て1992年よりウィーン国立音楽大学指揮科に入学、指揮を高階正光、カール・エステルライヒャ、ウロシュ・ラーヨヴィッチ、湯浅勇治の各氏に師事。1997年イタリア・シエナのキジアーナ音楽院より指揮科最優秀受講生に贈られる「フランコ・フェラーラ大賞」を授与され、1年間ジャンルイジ・ジェルメッティ氏のアシスタントとしてロンドン・コヴェントガーアン、ミュンヘン・フィル、ローマ・サンタチェチーリア管等に同行し研鐙を重ねる。
また、2001年より1年半にわたりイタリア・フィエーゾレ音楽院においてカルロ・マリア・ジュリー二氏より定期的に指導を受けた他、2000年以降ヨルマ・パヌラ、ネーメ・ヤルヴィ両氏の下で研鑛を積む。
2000年ミトロプーロス国際指揮者コンクール優勝。これまでにヴェニスのフェニーチェ歌劇場管弦楽団、サンクト・ペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団、オランダ放送管弦楽団、モスクワ室内管弦楽団、ウィーン室内管弦楽団を始め、イタリアを中心にヨーロッパ各国のオーケストラへ客演。日本に於いては2001年に大阪交響楽団(旧大阪シンフォニカー交響楽団)を指揮してデビュー。これまでに札幌交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、セントラル愛知交響楽団、中部フィルハーモニー交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、九州交響楽団等を指揮している。近年はイタリア・パドヴァ管弦楽団、フランス国立ロワール交響楽団、ブラジル・ボルトアレグレ交響楽団、イギリス室内管弦楽団等に客演。大阪交響楽団とは、2004年1月の正指揮者就任以来緊密な関係を続けている。2011年4月、同楽団常任指揮者に就任。ウィーン在住。
[パンフレットより抜粋]



独奏ヴァイオリン:清水貴則
4歳よりヴァイオリンを始め、これまでに詫先勝氏、神山みどり氏に師事。現在は日高毅氏に師事、また、2000年に草津国際音楽アカデミーマスタークラスにて元ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団第一コンサートマスターのウェルナー・ピンク氏に、2001,2003年には軽井沢にて篠崎功子氏に薫陶を受ける。
「第3回万里の長城杯国際音楽コンクール」全国大会小学校の部審査員特別賞を受賞、第11回「日本クラシック音楽コンクール」全国大会入選、第12回同コンクール全国大会で審査員特別賞を受賞、第14回同コンクールでは東京地区本選で優秀賞を受賞し全国大会入選、第17回同コンクール全国大会入選。群馬県立太田高等学校を卒業し、早稲田大学社会科学部4年在学中。
[パンフレットより抜粋]






満席でとても盛況でした!!! 
曲目もポピュラーで満員の観客が満足して聞きいっていました。(岡田吉郎)


ご案内
日時 平成26年(2014年) 1月18日(土) 16:30開場 17:00開演
場所 練馬文化センター大ホール(西武池袋線..練馬駅北口下車2分)
住所 練馬区練馬1-17-37
TEL 03-3993-3311

【お申し込み】
チケットは2種類です
指定席 3,500円 1階と2階の前方 1056席
自由席 2,000円 2階の後方 340席

予約申込先 練馬稲門会事務局 担当 菅野(スガノ)
ご氏名・ご住所・連絡先・チケットの種類・枚数をメールまたはFAXでご連絡をお願いします。
お申し込み頂いた方には、折り返し、チケットの送付と振込先の通知をいたしますので、後日ご送金お願い申し上げます。
申込書

メールneritou@waseda-info.com
FAX 03-3994-3610
TEL 03-3993-4831

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曲目の解説

レオノーレ序曲第3番
ベートーヴェン(1770〜1827)
レオノーレ序曲第3番はベートーヴェンのただ一つのオペラ『フィデリオ』のために書かれた4つの序曲のうちのひとつです。1806年に作曲され、最も傑出したものとしてしばしば単独で演奏されます。この序曲は音楽的に濃密に出来ているために、その後実用的で軽い序曲(現在『レオノーレ序曲第1番』また『フィデリオ序曲』として知られる2曲)が作られることとなりました。その後1904年にマーラーが第2幕第2場のまえに演奏し、徐々にこのやり方は浸透していったが現在でも賛否両論があります。「レオノーレ」とはこのオペラの主人公たる女性の名で、この女性が「フィデリオ」という名で男装して監獄に潜入し、政治犯としてとらえられている夫フロレスタンを救出するというのが物語の筋です。

交響曲第5番 ハ短調
ベートーヴェン(1770〜1827)
「運命」というあまりにも有名な俗称で呼ばれるこの交響曲は、1807 年から翌年にかけ、第6 番「田園」と並行して作曲されました。初演こそ失敗に終わったが、後世の作曲家に多大なる影響を及ぼしました。たとえば「運命が戸を叩く」と表現される「ジャジャジャジャーン」の主題です。この作品の影響で、ヴェルディの「運命の力」やファリャの「三角帽子」などにみられるように、この音型は「運命」を表す全世界共通のモチーフとなっていきました。そして全曲を通しての「闇から光へ」という単純明快でありながらドラマティックな物語展開は、ブラームスやチャイコフスキーの交響曲、そしてリストの交響詩の発案に大きな影響を与えたのです。

鍛冶屋のポルカ 作品269
ヨーゼフ・シュトラウス(1827〜1870)
ヨーゼフ・シュトラウスはヨハンT世の二男であり、ヨハンU世の弟です。当初音楽家になる気はなく、工芸学校で学んだ後、工業技師として働いていたが、兄のヨハンU世が体調を崩し代理として指揮をしたのをきっかけに転向、作曲と指揮で優れた業績を遺しました。
とある金庫メーカーが二万個製造記念に花火大会を催そうと依頼したのが作曲の契機。金庫作りは鍛冶屋の仕事、そして鍛冶屋も花火大会もドイツ語では同じ“Feuerfest”であり、遊び心と意趣に満ちたこの曲は、鉄床を用いるというアイディアにより、彼のポルカの中で最も人気のあるものとなりました。

ポルカ「狩りにて」作品373
ヨハン・シュトラウスU世(1825〜1899)
この曲は自身のオペレッタ「ウィーンのカリオストロ」の中の「おお、わたしの駿馬よ」という歌を素材としたものです。軽快に馬が疾走する様子に始まり、森の中で小動物や小鳥と出会う。金管楽器が狩りの始まりを告げるファンファーレを鳴らすと、馬を鞭打つ音、狩りで用いられる鉄砲の音も聴こえてくる。簡潔なつくりではありますが、活き活きとした楽しげな狩りの様子が見事に描かれており、当時50歳を迎えた「ワルツ王」の見事な手腕を聴いてとることができます。

ポルカ・シュネル「雷鳴と稲妻」作品324
ヨハン・シュトラウスU世(1825〜1899)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートでも度々演奏される、非常に人気のある曲です。遠い雷のゴロゴロというとどろきは大太鼓で表され、電光はシンバルの鋭い響きで表現されています。とはいえ曲中に恐ろしげな部分や不安にさせるようなところはなく、スリルがありながらも明るく爽快な調子です。

歌劇「ばらの騎士」より抜粋
リヒャルト・シュトラウス(1864〜1949)
歌劇「ばらの騎士」はマーラー没年1911年の1月26日にドレスデン宮廷歌劇場で初演されました。台本は、シュトラウスと全部で6作のオペラを完成させる事になるドイツの文豪ホフマンスタールです。今回はこの歌劇の中から有名なワルツを抜粋して演奏します。

皇帝円舞曲
ヨハン・シュトラウスU世(1825〜1899)
作曲者の代表作として名高い、時のオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世がドイツ帝国皇帝ヴィルヘルム2世を表敬訪問した際、作曲されたウインナ・ワルツ。当初両国の同盟の象徴として「手に手をとって」という題名を付されましたが、出版の段階で「皇帝円舞曲」に改められ、現在に至るまでこの名で親しまれています。

美しく青きドナウ
ヨハン・シュトラウスU世(1825〜1899)
この作品は、ヨハン・シュトラウスU世によって1867年に作曲されたワルツです。本作は非常に有名であり、作曲者の、そしてウィンナ・ワルツの代名詞的な曲として幅広く親しまれています。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によって行われるニューイヤーコンサートのアンコールの定番曲でもあり、序奏部のトレモロを少しだけ演奏すると拍手によって一旦打ち切られ、指揮者や団員の新年の挨拶が続くという習慣があります。シュトラウスと親交のあったヨハネス・ブラームスは、シュトラウスの娘にサインを求められたとき、この曲のひとフレーズを五線に記し、「残念ながら、ヨハネス・ブラームスの作品にあらず」と書き添えたという逸話が残っています。